鍼灸のはじまり

 鍼灸の起源は、古くは石器時代の石による啓脈(脈をひろげること)や、殷時代の骨針などが挙げられています。

 鍼灸の歴史は、おそらく体の一部に火をつけて病気の原因の邪気をいぶり出すというような呪術からまず灸が生まれたといわれ、次に紀元前一世紀から鍼が急速に発達し、その理論を踏まえて薬理学が生まれ、さらに漢方薬の使用が加わりました。

 鍼灸の書物「黄帝内経(こうていだいけい)」の生まれた西暦紀元前後にはすでに臨床的観察とその治療法が完成されていました。”未病を治す”という原則は、現代の予防医学に通じるものがありますね。

 鍼灸が日本に伝えられたのは、538年に仏教が伝えられた頃、朝鮮半島の百済(くだら)との交流が盛んだったので、高句麗(こうくり)と対立していた百済は日本に軍事的援助を求めてきました。大伴連挟手彦(おおとものむらじさでひこ)は高句麗軍と戦い、562年に日本へ帰国しましたが、その時に知聡(ちそう)という人を連れて帰りました。この知聡は三国志の呉の孫権の子孫で百済に住んでおり、彼が日本へ来る時、明堂図(経絡やツボの図)の他、本草書など164巻を持って来ました。

 日本の鍼灸術は、この明堂図をもとに始まったといわれています。

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